小野国際社会保険労務士事務所

ドリームキラー

おはようございます、小野です。

皆さんは「ドリームキラー」という言葉を聞いたことがありますか・・・?

ドリームキラーとは、否定的な言葉やネガティブな言葉で、相手の夢や
目標を壊そうとする人たちのことです。時にドリームキラーは、相手のことをより
心配して思ってくれるが故に、必要以上に感情的になってしまうこともあります。

先週実際にあったエピソードを紹介させてていただきます。

某日系企業N社から内定をいただいた日本人女性の伊藤さん(仮名/27歳)。
タイでの就職は彼女にとって目標であり夢であったため、N社から内定が出た
時の喜びようは、それはそれは言葉に尽くせないものでした。

ところが、、、
伊藤さんのタイ就職に、猛反対する方が出てきました。
「タイなんて治安の悪い国に行ってどうするんだ。」
「N社のこと調べたけど、かなり怪しい。」←ちなみにN社は優良企業です。
「N社がまともかどうか、しっかり説明してくれ。」
「給料はちゃんと支払ってもらえるのか?」
「何かあったら一人でどうするんだ?」
「絶対に行くべきでない。」

まさにドリームキラー、、、
あまりにも激しく言われるので、伊藤さんの心は徐々に折れていき、内定を辞退しようかと
本気で考え始めました。

ドリームキラーの正体は、伊藤さんのお父様です。
大事に育てた愛娘が突然「海外に就職する」と言ってきた時に反対するお父様のお気持ち、
とてもよく理解できます。しかしその言葉は時として、伊藤さんの将来の可能性の芽を摘んで
しまうことになるかもしれません。

何も伊藤さんのようなケースは初めてでなく、同じ事例を私自身は何度も経験してきました。
とは言っても、私がお父様を説得することが出来るはずもなく(過去に説得を依頼されたこと
は何故かありましたが汗)、最終的に結論を出すのは伊藤さんご自身です。
私に出来ることと言えば、伊藤さんの決断の後押しをすることぐらいです。

私は以下のようなことを伊藤さんに伝えました。

「お父様がご心配される気持ち、
とてもよくわかります。

私も26歳で海外に渡った時、
応援してくれる方、
賛成してくれる方、
批判する方、
猛反対する方、、、
たくさんいました。

近親者で自分のことを
心配してくれる方ほど
反対されました。

結果的に自分の人生なので、
自分で決断しました。
あの時あの決断で、
自分自身良かったなと思います。

既にお伝えしましたが、伊藤さんは
今回、年齢的にも本当に本当に
絶妙のタイミングで、ご自身の
『タイに移住し働く』という
夢を叶える切符を手にしました。

夢や目標すら持てない方が多い
ご時世、素晴らしいと思います。

N社さんは優良企業です。
今回弊社から応募された別の方は
不採用で涙されました。難関企業なんです。

一度きりの伊藤さんの人生、
30代以降がより充実した
実り多きものになるよう
ギリギリまで考えられて
ご自身にとって最適な結論を
出されてください。」

その後伊藤さんはお母様と一緒に、お父様を説得することに。
N社様に私から事情を説明したところ、
「ご家族のサポートは大事なので、お父様の件が解決するまでいつまでも待ちますよ。」
と、何とも懐の深い回答をいただきました。

実は本件、まさに今、現在進行中なんです、、、

個人的には伊藤さんに是非N社に入社して、チャレンジしていただきたいと思いますが、
伊藤さんの人生なので、あとは伊藤さんの決断を待つのみです。

今回伊藤さんとやりとりをする中で、
「自分自身も誰かに対してドリームキラーになってないだろうか?」と改めて自問自答しました。
大丈夫かな、とは思いつつ、そういう人間に限って自分の子が羽ばたこうとする時に
ドリームキラーになってしまう可能性を秘めているのかもしれません、、、^^;

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。(小野)